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文章力がない人がやってしまう読む気を失わせる11のタブー【新聞記者の書方箋】

文章力がない人がやってしまう読む気を失わせる11のタブー【新聞記者の書方箋】
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「まとまらない、表現が安っぽい、読み流される…。つまり文章力が貧困すぎて泣けてくる」

こういった悩みを抱えている人、多いですよね。

新聞記者&編集者を15年やった僕の経験則から断言できるんですが、小説家でもない限り、文字を書くのに才能は必要ありません。

手紙だろうが、ブログだろうが、ビジネス文書だろうが、文章力は伸ばすことができます

文章力を向上させるには、下記2点への意識が特に重要です。

  • 読者の目線
  • タブーを避ける

まっ白なキャンパスに、どんな色で何を書こうが自由…これが僕の文章に対する考えですが、それでも最低限のルールはあるんですよね。

タブーが犯されている文章、僕は読むのをやめます
大半の読者も、同じ行動をとるんじゃないかなと。

文章を書く上で、やってはいけない11個のタブーが、こちら。

やってはいけない文章のタブー
  1. クドい!同じ表現の繰り返し
  2. 読者無視!自己満ライティング
  3. あとで後悔する雰囲気書き
  4. わかりまちゅか?平易に過ぎる
  5. で、何が言いたい?結論が遠い
  6. 何事もほどほど…皆無or乱発
  7. 誰が書いても一緒!事象のみ
  8. 逃げワードは良くないようだ
  9. ん、手帳か?オール時系列
  10. 信用ガタ落ち!固有名詞&数字間違い
  11. どうかなと思う…メディアのSNS引用しまくり

これから文章を書く上でやってはいけない11個のタブーを、深堀りしていきます。

随所にダメ例文を記載してますが、わかりやすいよう極端にしてます。

【文章力がない人が破るタブー1】クドい!同じ表現の繰り返し

【文章力がない人が破るタブー1】クドい!同じ表現の繰り返し

同じ表現の繰り返しは、クドさと単調な印象を与えてしまいます。

代表的なのが主語と語尾です。

主語の繰り返し

ダメ文

坂本が打って、坂本の活躍で、坂本が巨人を勝利に導いた。

主な対処法>>>属性から代替語を探す。
坂本→主将、主砲、背番号6、ヒーロー..

Webではキーワードを意識して乱発する人もいますが、やりすぎはNG。
読みにくい文章になり、かえって読者が離れます。

同じ語尾の繰り返し

語尾も同じ表現が連続すると、途端に幼稚になります。

です、ます、思う、感じるetc…

ダメ文

友人とコーヒーを飲みました。
たっぷり2時間ほど話をしました。
楽しい時間を過ごすことができました。

『ーました。ーました。ーました。』、、、単調で抑揚がないですよね。

主な対処法>>>一文にまとめる。体言止めなどで語尾のリズムを変化させる。

こう変える

友人とコーヒーを飲みながら2時間ほど話をして、楽しい時間を過ごした。

【文章力がない人が破るタブー2】読者無視!自己満ライティング

【文章力がない人が破るタブー2】読者無視!自己満ライティング

記者やライターの初心者ほどやってしまうのが、自己満足です。

スポーツ新聞・Sスポーツに、こんな書き出しの記事がありました。

時雨により湿り気を帯びながら煌々と輝くターフが、〇〇(選手名)の眩いウイニングロードとなった。

とち
とち

もはや、なんの話やねん!ですよね。この記事を書いたのが記者1年目の僕、、、ちなみにラグビーの記事です(・・;)

学術書じゃないんだから、読者に『?』を浮かべさせたらアウト。
小説じゃないんだから、読者を置き去りにした文章に美文なし、です。

自己満足に陥らないための対処法としては、つねに読み手をイメージする
これしかない!

【文章力がない人が破るタブー3】あとで後悔する雰囲気書き

言葉の意味を考えずに、やっちゃってる人が多いのが雰囲気書きです。

雰囲気書き:二重表現

代表的な雰囲気書きは二重表現ですね。

  • 『断トツの1位』
    →断トツは断然トップの意、1位が含まれている。
  • 『あとで後悔する』
    →後悔は、あと(後)でするもの。
  • 『内定が決まる』
    →うちうちで『決まる』のが内定。
  • 『過半数を超える』
    →「過」が超える意。
  • 『アメリカへ渡米する』
    →米へ渡米する、にすれば二重が明白。

雰囲気書き:違う意味となる言葉

違う意味になる表現にも注意が必要
ときに、とんでもないことになります。

紹介する例は、僕がいた新聞社で本当にあった話です。
このような原稿がありました。

横綱白鵬が帰国するも、空港に殺到した取材陣の質問に対して、無言を貫いた。

この原稿に対して付けられた見出しが、こちら。

『白鵬無言の帰国』

、、、いや、白鵬死んでますよね、これ。

もちろん見出しを付けた編集者が総ツッコミを受けて紙面化はされませんでしたが、
多重の意味を持つ言葉には要注意です。

『雰囲気書き』をなくすには、言葉の意味を入念に考えることが最も大切かなと。
作家・島本理生さんの印象的な言葉がありますので、ご紹介します。

「これからも1語1語と相談しながら、小説を書いていきたい」

1語1語と相談、、、この気持ちを大切にしたいですね。

【文章力がない人が破るタブー4】わかりまちゅか?平易に過ぎる

【文章力がない人が破るタブー4】わかりまちゅか?平易に過ぎる

文章術みたいな本やネット記事を見ると、よく『小学生にもわかるように書こう』とあります。

意識としては間違っていないですが、極端だと『バカにしてる??』感が出ます。

特に下記3点には、気を配りたいところです。

  • ひらがなだらけ
  • 『という』
  • 注釈の多用

ちょっと、それぞれ見ていきます。

ひらがなだらけ

説明不要かもですが、ひらがなは続くと読みにくい上、幼さが激増します。

ダメ文

おかあさんとしゃぶしゃぶをおいしく食べた。

小学生が書くにはいいですが、社会人だとイタい、、、。

適度に漢字も使います。

こう変える
  • 母親としゃぶしゃぶを美味しく食べた。
  • 母親としゃぶしゃぶを、おいしく食べた。

漢字、カタカナ、ひらがなのバランスを意識することが大切です。

前後から理解できる単語は、漢字表記もありです。

ダメ文

熟れたりんごからおいしいアップルパイを作ることができた。

『林檎』は通常、漢字で使うことは少ないですが、まあ一般的でないこともない。

『熟れた〇〇からおいしいアップルパイをー』。
文の前後から判断すれば〇〇には、どう考えても『りんご』が入ります。

れたりんごからおいしい・・・・・・・・・・・、とひらがなが続くのも読みにくい。

こう変える

熟れた林檎からおいしいアップルパイを作ることができた。

漢字が入って締まったかなと。

『という』

『という』は諸刃です。便利ですが、使い方を間違うと間延びした印象を与えます。

もう一丁、例文はりんごでいきましょう。

ダメ文

りんごという果物にはー

一般的でない事柄を表現するときに『という』を使いますが、りんごは説明不要です。

こう変える

りんごにはー

これで十分。

次項で使ってますが『PREPという型』は問題ないでしょう。

NG:富士山というのは→『富士山は』でいい
OK:大塔山というのは→大塔山が名のしれた山ではない

注釈だらけ

読者への配慮から注釈だらけになると、かえってリズムが悪くなります

『プログラミング(※コンピューターを動かすためのホニャホニャ)を身につけるには3つの方法(※独学、スクールに通う、ホニャホニャ)がありますがー』

一文に2、3箇所現れるなら『プログラミングとは』といった別の説明記事を付けましょう。

書籍の巻末にある「まとめ注釈」みたいに、説明が遠いのは不親切ですので、
できるだけ説明する言葉に沿うように置くのがいいですね。

【文章力がない人が破るタブー5】で、何が言いたい?結論が遠い

【文章力がない人が破るタブー5】で、何が言いたい?結論が遠い

前置きが長く、いつまでも結論が出てこない記事は読者に負担をかけます。

読者は早く答えを求める生き物だから。

長い前置きでよくあるのが『〇〇とは』始まりです。

例えば【英語 TOEIC勉強 やり方】とググった読者に対して、『TOEICとは』はあってもいいけど補足ですよね。

とち
とち

『とは』始まりの記事を見たら、僕はいつも話の長かった校長先生を思い出します。 

新聞では『誰々が〇〇した』が結論の基本ですが、
いつまでも出てこない記事は僕は読むのをやめちゃいます。

結論を先に書く手法は、PREPという型を意識すればスッキリした構成になります。

参考【PREP法】例文付き説明!「あるある言いたい〜」なら真っ先に

【文章力がない人が破るタブー6】何事もほどほど…皆無or乱発

【文章力がない人が破るタブー6】何事もほどほど…皆無or乱発

なし、もしくは多用すると読みにくい表記5つを挙げます。

  • 句読点
  • 接続詞
  • カタカナ
  • 数字だらけ
  • 『ののの』

句読点

この翻訳本見てください。

ザ・ロード

句読点がなさすぎて、まあ読みづらいこと。

『ザ・ロード』という有名な小説なんですが、5ページほどで限界がきました…。

接続詞

『そして』『だから』『さらに』『しかし』などです。

接続詞を用いないと前後の繋がりが悪いと感じますが、
結構省けるものも多いんですよね。

特にWeb記事は読み飛ばしされるものなんで、
省いても流れが不自然でなければ取っ払っていきましょう。

カタカナだらけ

小池百合子都知事の会見にツッコミを入れた、河野太郎氏のツイッターです。

ほんと、これ。

数字だらけ

スポーツや、PC&通信などの技術系の記事にありがち。

打率・321、25本塁打、111打点。2部門でセ1位の4番金本が1,537,392票を集めた。

盛り込むにしても、離して入れていきたいところ。
文系にはツライよ。

『ののの』はNONONO

ダメ文

知り合いの男性の住む家の近くにー

便利なんで多用しがちな『の』も、近い箇所での連発はNG。

もっさりして、字面がいかにも悪いです。

【文章力がない人が破るタブー7】誰が書いても一緒!事象のみ

【文章力がない人が破るタブー7】誰が書いても一緒!事象のみ

スポーツ畑を歩いてきた人間なんで、スポーツでの例えが多くなりますがご勘弁をm(__)m

『本田が豪快なミドルシュートを決めて、日本を勝利に導いた。
〜〜〜
本田は長友からパスを受けるとくるりと振り向き…
〜〜〜
日本のワールドカップ初戦の勝利は〇年大会以来となり…』

みたいなのが延々と続く、下手したら最後までみたいな記事が結構あるんです。

何がいけないかというと、起きた事象を書いているだけ

記事を書く人間が現場にいかなくても、映像見てデータ調べりゃ書ける。

書き手の意志や取材が反映されていないんで、『見たまんま』記事なんて言われます。
Webだと商品の公式HPを載せただけのような記事ですね。

やっぱり書き手のレビューがないと、無機質で記事に血がかよいません。

【文章力がない人が破るタブー8】逃げワードは良くないようだ

【文章力がない人が破るタブー8】逃げワードは良くないようだ

らしい、だろう、ようだ、もよう…

頻発すると『自信ないの?』と思ってしまいます。

リサーチ&取材で、できる限り断定を目指しましょう。

回避策としては、『〇〇によると…』と引用で突破する手はあります。

【文章力がない人が破るタブー9】ん、手帳か?オール時系列

【文章力がない人が破るタブー9】ん、手帳か?オール時系列

時系列に倣いすぎると、ただの事象追い、または日記的になります。

例文

朝はパンを食べてから出社。昼は仕事で取引先と打ち合わせ、夜は同僚と一杯やった。

この一文自体は問題ないですが、こういった時系列が続くと単調になり、僕は眠くなります。
物事の展開を説明するのに多いですね。

主な対処法>>>目立たせたい箇所を前段に配置する。または重点のみで書き切る。

【文章力がない人が破るタブー10】信用ガタ落ち!固有名詞&数字間違い

【文章力がない人が破るタブー10】信用ガタ落ち!固有名詞&数字間違い

人名、団体名、商品名間違いは絶対NG

人名、団体名、商品名の間違いは特に目立ってしまいます。

メディアの信頼性を握る地雷です。

これには簡単かつ強力な対策があります。

公式ホームページからコピペ!!

数字も要注意

数字も間違い率が高いですね。

とち
とち

僕が書いてきたスポーツ記事は数字との戦いだったんで、
重要性は身に染みた…。

少ないと客観的なデータに欠ける、盛り込みすぎるとミスが潜む確率が高くなる、やっかいなヤツが数字です。

特に『2003年以来17年ぶり』とか計算が必要なものは、チェックを重ねましょう。

ご紹介してきた「文章のタブー」を避ければ、自然と読みやすい文章になりますが、
Webライティングを本気で学びたい方には、オンライン講座のWritingHacks(ライティングハックス)がおすすめ。
講師の実績、受講生の成果、ライティング系講座ではNo.1でしょう。

【文章力がない人が破るタブー11】どうかなと思う…メディアのSNS引用しまくり

【文章力がない人が破るタブー11】どうかなと思う…メディアのSNS引用しまくり

最後は、ちょっと番外的です。

すごく個人的ですが、企業系メディアによる有名人のSNS引用はどうなんかなと思うんです。

見たことあるでしょ?こんな引用。

ダルビッシュが5日、自身のツイッターで『ホニャホニャ』とケガの状態がホニャホニャであることを明かした。

速報性で勝てないからとSNSに頼っていたら、ただのリツイートメディアです。

記者がラクすぎ君ですね。
メディアには築いてきた取材網があるんだから、SNSにプラスαの情報を載っけるぐらいじゃないと、です。

個人ブログも他人のSNSを引用しまくりだと、そのメディアで読む必然性が薄まるんでバランスに注意したいですね、、、自戒を込めて。

文章力がない人がやってしまう読む気を失わせる11のタブー【新聞記者の書方箋】:まとめ

文章力がない人がやってしまう読む気を失わせる11のタブー【新聞記者の書方箋】:まとめ

以上、文章力がない人がやってしまう読む気を失わせる11のタブーを挙げました。

おさらいしておきます。

やってはいけない文章のタブー
  1. クドい!同じ表現の繰り返し
  2. 読者無視!自己満ライティング
  3. あとで後悔する雰囲気書き
  4. わかりまちゅか?平易に過ぎる
  5. で、何が言いたい?結論が遠い
  6. 何事もほどほど…皆無or乱発
  7. 誰が書いても一緒!事象のみ
  8. 逃げワードは良くないようだ
  9. ん、手帳か?オール時系列
  10. 信用ガタ落ち!固有名詞&数字間違い
  11. どうかなと思う…メディアのSNS引用しまくり

この11項目を避けることを意識しながら書けば、文章力は確実に上達します。

冒頭で『文章力を向上させるコツ』として

  • 読者目線
  • タブーを避ける

の2点を挙げましたが、1つ追加させてください。

  • とにかく書くこと

結局書くことでしか、文章のルールは体に染みていきませんので。

「で、どこで書くんだ?」って話ですが、Webライティングのお仕事の取り方から稼ぎ方は、こちらの記事で詳しく解説しました。
»【未経験・初心者】副業Webライターで稼ぐ手順〜8ステップで解説〜