
某全国紙新聞社でスポーツ記者として、オリンピックやプロ野球、Jリーグなどを担当してきた、とちです。真面目にかるく、わかりやすくが執筆信条。現在は編集者として、日々のスポーツ紙の制作をしています。

「文章が書けない」「なんか、まとまらないんだけど…」
文章を書くことに対する悩みを抱えている方、多いですよね。
実際、私も新聞記者という職業柄、よく相談を受けます。
- 手紙
- 地域誌
- 広報誌
- 学生新聞
etc…
身もふたもない言い方ですが、ぶっちゃけ、日本人が日本語を読むんだから日本語を書いたら伝わります。
ただ、読みにくい文章は、やっぱり読み手に不親切ですし、そういった文章は構成に問題がある場合がほとんどです(誤字脱字は論外として)。
ならば、その構成はどうするのか?
ブロック(塊)を意識すれば、文章構成は解決します。
文章の構成は「ブロック(塊)」でキマる!

文章の構成には「型」が重要
スッキリしたわかりやすい文章にするためには、構成を意識し型に沿うことが重要です。
定まった構成により、書くことにも集中できます。
私が本職とするスポーツ新聞の記事を例にあげます。
新聞記者はとにかく毎日、大量に原稿を書きます。
なぜ、新聞記者が大量に書けるかというと自分の、そして社の「型」を持っているから、ということに尽きます。
社によって「型」はさまざまですが、どの社にも特徴的な「型」はあります。

「型」というと機械的な印象を受けるかもしれませんが、慣れてくれば崩すのもありです!そもそもオリジナリティーは構成とは別のところ。記事の内容で出すものです。
私のいるスポーツ新聞で言うと、下記の流れが基本の「型」になります。
【何が起きたか】→【選手のコメント】→【状況説明】→【エピソード】→【選手のコメント】→【締め】
この構成で、おおよそ
- 1面…本文100行(1行10~11字)→約1000字
- 2面…本文70行(〃)→約700字
- 3面…本文80行(〃)→約800字
の文量を目指していきます。
何度も何度も書いて、体にこの「型」さえ染みつけば、上記の行数にたどり着くことはわけないです(逆に行数オーバーして絞るのに苦労するぐらいです)。
先の型にハメて「阪神・藤浪が完封勝利を飾った」という記事の流れを書くとします。
- STEP1何が起きたか
阪神・藤浪が完ぺきな投球で巨人打線を完封。チームを勝利に導いた。
- STEP2コメント
「いやぁ初回から全力で飛ばしました」(←フィクション)
- STEP3状況説明(一番のハイライト)
2死満塁、一打逆転。打者は巨人・坂本。藤浪は渾身のストレートで抑え込んだ。
- STEP4エピソード
藤浪にまつわるエピソード(←各記者の取材努力が最も出るところ)
- STEP5コメント
「次の試合もがんばります!」(←フィクション)
- STEP6締め
藤浪の力投が光った伝統の一戦。やっぱり、おもしろいで!
この流れに沿って、STEPごとにかっちり書いていけば、立派な記事の完成です。
ブロック(塊)で文章を構成する
「ブロック(塊)ライティング」(※それらしい名前付けました)は、このSTEPを「ブロック」と捉えます。
そして、1ブロックは、必ず1テーマで書き切ることを意識してください。
この「ブロックライティング」の利点は、慣れてきたら簡単に「型」を崩せることにもあります。
先の藤浪の例で言うと「STEP2:コメント」のブロックを冒頭に持ってきたりすると、ガラリと文章のイメージが変わります。
つまり、応用がしやすいです。
ここでは新聞を例としましたが、冒頭にあげた手紙や地域誌、学生新聞など他媒体でも通用します。
モデルとしたい文章(自分が良いと思ったものでOK!)の「型」をまず抽出する。
↓
ブロックを意識して、記事を書いていく。
この作業でスッキリした文章構成になるハズですよ!
【文章の構成】ブログのブロック(塊)ライティング

ブログは「結」ブロックを先頭に構成
ブログにも基本の型はあります、というより継続のために持つべきです。

Webライティング(※ここではクラウドソーシングなどで請け負うライティングのこと)やブログを始めたころは、私もペーパーとの違いに、おおいに戸惑いました…
文章の基本といえば「起承転結」ですよね。
これは4つのブロックで構成されていると捉えます。
ことブログに関しては、よっぽど興味のある内容でない限り、読者は気長に「結」まで読んでくれません。
自分がネットで記事を読むケースを考えたら、わかりやすいです。探している答えが、なかなか出てこなかったら、もう読むのやめちゃいません?
なら、いっそ「結」(最も言いたいこと)というブロックを一番最初に持ってきちゃおうと。

その「結」に、理由と具体例を添えていくのが、Webではもっとも理にかなった構成です。
結論→理由→具体例
具体例でフィニッシュも締まらないんで、最後にもう一度、「結」で締める、と。
結論→理由→具体例→結論
いわゆるPREP法という構成に行き着きます。
1PREPで1ブロックの文章を構成する
- POINT=結論(要点)←「~についての結論は〇〇」と、いきなり結論で入る
- REASON=理由←結論について「なぜなら〇〇だから」と判断した理由を示す
- EXAMPLE=具体例←「例えば〇〇という事実がある」と理由となった根拠を示す
- POINT=結論(要点)を繰り返す←「だから結論は〇〇!」と締める
PREP法については、下記の記事で詳しく解説しているので、ぜひ読んでみてください。
参考【PREP法】例文付き説明!「あるある言いたい〜」なら真っ先に
先にあげた「阪神・藤浪が完封勝利を飾った」ことをPREP法にハメていきます。
阪神ファンの感情を入れるため、コテりますw
- POINT=結論(要点):阪神・藤浪が完封勝利を飾った。だから、きょうはもうたまらんのや!
- REASON=理由:そら阪神ファン、特にワイは藤浪のファンやからな
- EXAMPLE=具体例:大阪桐蔭高校時代から、藤浪のスケールの大きいピッチングが好きなんや。阪神に来てくれへんかなと思っていたら、ドラフトで和田監督がくじを引いてくれたんや!そりゃ嬉しかったで
- POINT=結論(締め):だから、藤浪が完封勝利をあげて、きょうはたまらんのや!
といった流れですね。
この一連の「PREP」を1ブロックととらえて、ブロックを重ねていくイメージが、「型」(流れ)として最適な構成なのではないか、と私は感じています。

ブログのライティングに関しては、私もいろいろと模索中です!ホント奥が深い!
2000文字を目指すなら、1ブロックにつき500文字書いて、4つのブロックを積み上げるイメージですね。

文章の構成は「ブロック(塊)」でキマる!【まとめ】

大切なんで、もう1度言うと「1ブロック=1テーマ」が重要です。
構成に悩まれてきた方は、ぜひブロック(塊)を意識して書いてみてください。
誤字脱字の訂正はもちろん、表現方法などの総合的な文章力を高めたい方には、文章作成アドバイスツール【文賢】がオススメです。
「沈黙のWebライティング」で有名なウェブライダーさんが出しているツールですね。
超有名本ですが、アニメ仕立てですごくおもしろいです。
興味ある方は、一読して損なしです👋